産経新聞実売100万部割れは真実か
この情報は本当か
週刊ダイヤモンド10月27日号「メディアの新序列」では新聞各紙の推定部数が計算されていました。
問題の部分の記事はこちらですね。
まず簡単になぜ新聞の発行部数を計算する必要があるのかの説明が必要ですね。
新聞の大きな収益源の一つが広告収入です。で、広告の額は何人に届くかということが非常に大切になってきます。そこで、押し紙といって販売店に過剰な在庫を売りつけて部数の見た目を増やす行為が行われてきました。
今回の特集では各社の実売を計算しようというわけです。
ここで計算された数値では産経が100万部を割り込んだ可能性が示されています。
この記事は正直あまり素晴らしいとは言えません。
なぜかというと理由は二つ。一つが産経新聞は数年前に押し紙を廃止しているといわれています。(実際に内部からもそういった情報を得ています)
今回は一律計算の趣旨説明がありますが、そもそもその前提があまり正しいとはいいがたい。
二つ目としては、そもそも押し紙と収益性の関連性をとらえ間違えている点です。
押し紙が多く実売が少ないから買収される日も近いと論理を展開しています。
たしかに、一部業界紙のように単純に公称部数を水増ししている場合には収益力が低いと判断できます。しかし、押し紙は販売店に過剰在庫を押し付けているわけであり、道義上の問題はありますが新聞自体は実際に売れています。読者のもとに届いていないだけなのです。
押し紙と経営悪化は何ら因果関係がないわけです。そもそももともと押し紙はあったわけですし。この文脈で語るべき内容ではなかったといえますね。
ただ、マスコミを受ける人にとってはとても面白い特集なので、必読ですよ!
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