記者になれる会社

就活を始める前に何をしたいか決める

今回は記者になりたい。と思ったときに入るべき会社についてです。

マスコミにはたくさんの種類がありますし、記者の働き方も実は様々な種類があります。


ここでは記者や編集者がいる業態を解説していきます。筆者の知識の範囲の問題から報道系といえる会社のみ扱います。就活を進める中で、初めに決めるべきなのが、どんな会社で何を書きたい(撮りたい)かです。ここでは業態とできる仕事についてやキャリアパスについて解説します。


文字媒体

1、一般全国紙

いわゆる“新聞”ですね。全国紙と呼ばれるのは発行部数順に、読売新聞、朝日新聞、毎日新聞、産経新聞です。

全国紙とは言いつつも主に強いのは首都圏や関西などの大都市圏エリア。

仕事内容は実に様々。一般紙は何でも扱うのが基本ですから。

例えば警察などの事件取材・調査報道を担当をする社会部、政治家に迫る政治部、経済問題を追う経済部、スポーツニュースのスポーツ部。さらには文化情報を扱う文化部、紙面を作る整理部などです。

最近では一部ウェブメディア担当を置く会社も増えてきましたね。

ほかの特徴として全国に支局を置いていることも挙げられます。

キャリアパスとしては4~7年程度地方支局回り。ここですべての取材を一通り経験します。最初は主な業務はサツ回りと呼ばれます。警察取材ですね。ここで取材の基礎を学びます。

そこから各部署にあがり本社に戻る。ここで何部に配属されるかによって今後専門とする取材が左右されていきます。

一般的なキャリアパスでは記者としてしばらく仕事をすると、デスクと呼ばれる取材の指示や記事の校閲をする担当になります。その後、最終的には出世ルートであれば各部部長や大きな支局(一部では総局とも)の局長、を経て論説委員(社説を書く人)などになっていきます。

そうでない場合には各支局などにデスクや支局長として本社と支局を行ったり来たり。その後は遊軍的な取材を行う編集委員、ほかの部署の管理職へと転出するなどします。

警察取材をする若手は特に、突然の呼び出しや夜討ち朝駆け(警官などのもとに帰宅前や出勤前に会いに行き取材する)などで激務です。

経営は現状各社非常に厳しく収益の道を模索しています。元々は購読料と、広告収入、イベント、不動産などからの収益で賄ってきました。

現在でも比較的高い給与水準を持ちます。

詳しくは全国紙の記事をお読みください。(現在執筆中)


2、地方紙

地方紙の大半は一般紙です。ですから仕事内容やキャリアパスは基本的に全国紙と同じです。

各都道府県に展開する県紙や、各地方で展開するブロック紙という形態があります。

有名なのは中日新聞グループ(東京新聞・中日新聞は同会社)や北海道新聞、沖縄タイムス・琉球新報、西日本新聞、河北新報などですかね。

支局数や展開範囲はまちまち。多くの場合では、展開範囲と東京などの大都市、海外の主要都市などに支局を持つ。

規模感が小さいですから、一見すると経営が危ないようにも見えます。

実際各社部数を減らしていますしね。

しかし、地方では非常に高いシェアを持つ場合も多く、地域密着で安定している会社も多いのが実情です。

実は調査報道が強い会社もいくつもあります。

例えば、暴力団排除などで有名な中国新聞や高知県庁や県警の不正を相次ぎ告発してきた高知新聞などですね。

収入はやや全国紙よりは下がるといった印象の会社が多いです。ただし、産毎と比べた場合そん色ない会社も多いかと。

詳しくは地方紙の記事をお読みください。(現在執筆中)


3、通信社

通信社とは、速報ニュースをほかのメディアや官公庁などに提供するメディアです。

一般的な認知度は低めかもしれませんね。

日本国内で主に展開するのは共同通信社と時事通信社。ほかに、海外系のロイター通信やAFPなどが支局を持っています。

働き方やキャリアパスは一般紙に近いのですが、速報を重視する度合いが高いです。

また、小さなニュースは扱いにくい傾向にあるため、取材の絶対量が少ないです。ただし、時事は人も少ないので結局激務ですが。

これは、記事を買う人と関係します。記事を買うのはそのエリアに強い取材網がない会社です、つまり、地域のニュースを書いても誰も買わないわけです。

共同通信については加盟している新聞からの出資で成り立つため、部数減とは無縁。その代わり共倒れの危険があります。

詳しくは通信社の記事を参照。(鋭意執筆中)


4、経済紙

経済紙は全国紙の中でも少し異質。企業・経営者取材などが主な仕事になっていきます。

日本経済新聞、日刊工業新聞などですね。海外勢だとWSJ(ウォールストリートジャーナル)やFT(フィナンシャルタイムス、日経の子会社)などが有力です。

日本経済新聞については社会部もあり、警察取材も行いますが基本的にはほかの一般紙と比べてしまうと人数の少ないマイナー部署といえます。

一方で一般紙では経済部のみのところ、様々な部署に別れ細やかな取材を行っています。

基本的には初期配属から東京などの大都市圏で仕事をしていき、企業・経営者取材で取材力を磨いていきます。記者からデスクへといったキャリアパスは一般紙と同じです。

調査報道といったジャーナリズムの追求よりも商業的な色彩が強くなります。

お金にまつわるので比較的部数減が緩やかな会社もあるのが特徴ですね。

現在は日経の一強。収入は日経新聞はかなりの高水準ですが、日刊工は今一つ振るいません。

こちらも全国紙の記事に詳細があります。(執筆中)


5、業界紙(誌)

ざっくりまとめれば経済紙に入るのですが、ここでは別分類とさせていただきました。

各業界ごとにセグメントされた新聞です。

(誌)としているのは、あくまで業界ニュースなので発行頻度も低いものが多く、雑誌形態も存在するためです。

記者の育成法は経済紙と変わりませんが、新卒ファーストキャリアとしてはお勧めしにくい業界でもあります。人数も少なく、育成がなかなかできない会社も多く、特異な業界で業界紙で一つの転職圏を構成しています。ブラック企業や体質がグズグズの会社も星の数ほどありますし。

また、取材相手への密着度が高い分、批判も難しく提灯記事を出す新聞も少なくありません。

部数も大半は大幅減で、水増し部数での広告収入に依存する会社も多い。

ただし、一部伸びている会社もないわけではありません。また、業界紙グループも存在します。例を挙げると亀岡太郎取材班グループなどですね。ほかに安定して強いのは日本農業新聞などです。

収入はそこまで伸び切りません。新卒一括採用時には求人がないものが多い一方、求人誌などから応募できます。


6、地域紙

地方紙と何が違うの?というそこのあなた。鋭いですね。

地域紙は都道府県よりもさらに小さなブロックで存在します。大きくても2つ程度の市町村をまたぐ程度でしかありません。

その分記者も少ないです。ただ、地域に密着し顔が見える運営をする会社が多いなど他とは違った魅力を持っています。

併読紙といってほかの新聞に全国ニュースを任せて、地域ネタのみ拾う形態も多いですね。

新卒採用はほぼない業界なのでセカンドキャリア以降ですかね。


7、スポーツ紙

取材は基本、芸能とスポーツのみに限られます。

報知のように独立した会社もありますが多くが、全国紙や地方紙の系列です。

筆者は詳しくないのでこの業界にはあまり今後も触れられないと思います。一応ご紹介のみ。



8、一般雑誌

週刊文春や週刊新潮、週刊現代などが有名ですね。様々なニュースを扱いますが特にスキャンダラスなニュースに偏重する傾向にあります。

これがなぜかというと、定期購読モデルではないからです。新聞は、内容が気になるならないを別に、毎日届くし読みますね。一方雑誌は買ってもらわねばなりません。

そこでエロやスキャンダラスな内容が多くなるわけですね。

記者の多くは契約記者と言って非正社員の凄腕たちです。

就活で狙うのは正社員枠ですが、入社後もそもそもその部署に入れるかも問題になります。キャリアパスとしても雑誌記者としてずっと過ごすのはかなりの難易度。ほかの部署に転出することが多いです。そうならない場合には副編集長(デスクに近い役割)から編集長へといった形です。

ただし、凄腕たちと仕事をするので否が応でも特殊な取材スキルを身に着けていくことになる業界です。

多くの雑誌は出版社の社員ですのでかなり給与はいいです。

ただい、ボーナスの額は毎年どれだけ会社の本や雑誌があったったかで左右されます。

詳細は雑誌の記事で。(執筆中)


9、経済雑誌

一般雑誌とは一線を画するのが経済雑誌です。

国内で出版されているものは主に日系の、週刊東洋経済、週刊ダイヤモンド、プレジデント、日経ビジネス。外資系のニューズウィークやウェッジなどです。

記事内容や取材内容は経済紙とも少し違います。経済ニュースはもちろん扱いますが時間をかけて取材した内容も多いです。


プレジデントのようにライターメインで編集している雑誌もあれば、東洋経済のように大量の記者を抱え、調査報道に力を入れる会社もあり、バリエーション豊かです。

詳しくは雑誌の記事でご確認ください。(執筆中)


10、webメディア

文字媒体ラストはwebメディアです。


取材しない適当なメディアが乱立する昨今ですが、中には取材記者を抱えるメディアも少数登場しています。

主要なところでは、日系のj-castニュース、外資系のBuzzFeedやHUFFPOSTがあります。

キャリアパスも様々。新聞からの転職者も多いため、たたき上げで上に行くのはまだまだ難度が高いと思います。

また、編集色が強い仕事なのも特徴ですね。

収入面では、初年度はそれなりでも上がり方が大きくない会社が多いです。


映像媒体

1、NHK

いわずと知れた日本放送協会ですね。

安定性は当然抜群です。収益源しっかりしてますから。

記者のキャリアパスや取材内容は非常に一般紙的です。

一方でディレクターで報道系の場合にはドキュメンタリーを作ることになります。

映像を扱う点での特徴として、インタビューの際カメラや音声のチームが同行する場合が多く、小回りが利きにくい点があります。


圧倒的資金力と取材網で、非常に大きな成果を上げています。


2、キー局・準キー局

東京に拠点を持つキー局と、関西に拠点を持つ準キー局も取材を行います。

いずれも規模が大きく、それなりに記者もいます。

取材内容は基本的にNHKなどとも大差ありませんが、より画や数字に左右されスキャンダラスな話などに注力しやすいです。


キャリアパスの特徴として、報道から営業や、バラエティなど幅広い担当どこにでも配属される点があります。また、記者は初年度から警視庁や大阪府警など、新聞やNHKの歴戦の記者の中でスクープ合戦を繰り広げていきます。その意味で非常に大変な仕事になる場合が多いですね。

収入は非常に高い職場です。


3、地方局

各系列の局がそれぞれの道府県などにあるわけですが、そこにも多少の取材記者はいます。

ただ、規模感が小さな局も多く数は少ないため手元にデータがないので紹介のみにとどめます。


4、編集プロダクション

編集プロダクション、通称編プロは映像をテレビ局などに売っても受けている会社です。


中にはテレビ局の子会社や下請け化しているところも多いのが現状で、激務薄給で有名です。

ただし、大きな会社であれば記者やドキュメンタリーディレクターなどもいるので選択肢の一つにはなるかと思います。


まとめ

いかがでしたか。ここでは記者のいる会社計13業種を見てきました。


複数の会社でできることもあれば特定の場所でしかできないこともあります。

しっかり業界を学ぶことがマスコミ就活の第一歩です。

マスコミ就活完全攻略サイト

近年、やや陰り調子のマスコミ人気。それでも就活が高難度の業界であることは変わりません。 筆者は大手経済雑誌の記者内定。ウェブメディア、業界新聞双方の記者経験ありです。 某個人就活塾出身で講師、逆求人にもかかわってきています。 そんな私が、記者就活のための武器や業界状況などマスコミ攻略法をお伝えします。 ES添削は以下からお申し込みください https://coconala.com/service

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